7 29, 2014

WR News #3

Room #7 2014年7月のニュース 業界面:MIT出身者のスタートアップAvaTech/ブラックダイヤモンドのグレゴリー売却 by 稲葉直幸 謎の雪崩マネジメントシステムAvaTech 革新的な雪崩対策をうたうスタートアップが今冬のサービス開始に向けて急ピッチで準備を進めている。 MIT出身のエンジニアらが昨年立ち上げたAvaTechのウェブサイトには、ハイテク機器とクラウドソーシングを組み合わせて「積雪の即時分析と情報のリアルタイム共有を促進するシステムを個人や団体向けに構築する」とある。しかしその具体的な事業内容は一切不明。全く新しいタイプの事前対策とみられ、ビーコンやエアバッグのような救助を目的とする事後対策と一線を画するようだ。 カナダ雪崩協会をはじめ北米の雪崩専門機関とすでに連携を進めており、「バックカントリーをもっとスマートで安全な場所にするべく世界中のコミュニティに従事したい」とバックカントリースキーヤーでもある創業者のBrint Markle氏はプレスリリースで語っている。 Black Diamondのスキー部門を率いてきたThomas Laakso氏をブランド責任者に迎えるなど体制強化をはかりつつ、これから本格的にプロモーションを始めるとみられる。気になるシステムの全容は9月のInternational Snow Science Workshopで発表となる予定。 ブラックダイヤモンドのグレゴリー売却益は4,000万ドル Black Diamond Equipment(ブラックダイヤモンド)が傘下のGregory Mountain Products(グレゴリー)を旅行カバン大手サムソナイトに8,500万ドル(約86億円)で売却。 ブラックダイヤモンドは昨年秋から選択と集中による事業再編を進めており、今回の売却もその一環とみられる。13/14秋冬からウェア事業に参入し、来季は雪崩エアバッグの販売を始める同社にとってグレゴリーのバックパックはコア製品から外れたとみられる。 ちなみに2010年に株式上場したブラックダイヤモンドが同年グレゴリーを買収した際の総額は4,500万ドル。売却益は単純計算で4,000万ドル(約40.5億円)。有名ブランドとはいえグレゴリーはダイヤモンドの原石だったようだ。 ブラックダイヤモンドのブランドイメージは堅実や素朴で語られることが多いが、その裏では華やかなマネーゲームが繰り広げられている。 プレスリリース 稲葉 直幸/medium@Naoyuki_Inaba 梅雨明けに大型荷物が突然届いてびっくり。一ヶ月前に予約オーダーした板だった。発送メールくらい送ってよ。新手の詐欺かとびびった。箱を持って二度びっくり。軽っ!次号#8で記事にするよ〜 WHITE ROOMのテキストは クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。   Room #7 コンテンツ一覧… Read more

7 29, 2014

WR News #2

Room #7 2014年7月のニュース ギア:G3 Enzo生産終了/HEXO+とAirDogの不適切なライバル関係/goTenna by 稲葉直幸 G3 Enzo生産終了へ G3のテレマークビンディングEnzoが突然のThe Endを迎えた。 バックカントリースキーのコミュニティサイトEarnYourTurnsによると、ツアーモード付きのEnzoのみ今季からラインナップから外れるとのこと(G3のウェブサイトからもひっそり消えていた)。スムーズな蹴り上がりと操作性の優れたツアーモードを搭載し、満を持して投入されたEnzoだがわずか2シーズンの短命に終わった。 生産終了の理由は、「現在の販売ペースでは短期生産量でも売り尽くすには『何年もかかる』(G3販売責任者)」ほどの販売不振にあるとされる。なぜ売れないのか。 ツアーモード付きのテレビンディングよりも軽快で剛性のあるテックビンディングの台頭がその背景にある。軽量化を求めてテレマークからATセットアップに移行する人の流れがある中で、重量1,756gのEnzoは大きなアドバンテージをとれなかったのだろう。 ツアーモードを省いたEnzo Rは継続販売されることからも、ツアー用途としてはEnzoの設計思想は現在のトレンドから外れたものだといえよう。あるいは、Targa Ascentの後継機種としては時機を逸したともいえる。 元来はテレマークが本領を発揮するフィールドでEnzoはバックカントリーブームに乗るどころか、完全に蹴りだされた格好となってしまった。 HEXO+とAirDogの不適切なライバル関係 Room #6 Next Level Aerial Filming!で取り上げた自動追尾型ドローンHEXO+のKickstarterサイトに不可解なメッセージがキャンペーン終了目前に掲載された。 「競争は良いこと。ただし競争相手が良きライバルとは限らない」(Update #16) 7月14日、バッカー(出資者)専用ページのUpdate #16に投稿された文面には、「(同じコンセプトのドローンを開発中の)AirDogチームからマーケティング戦略に疑問を呈するメールが再三送られ、辟易している。”ライバル”の妨害行為に惑わさることなく、自分たちの仕事に専念しよう」と綴られている。一体どういう経緯と意図で書かれたのか戸惑うばかりだ。 AirDogチームからのメールの内容は公開されていないので、具体的にどんなやり取りがあったかは不明。両者の掲示板に寄せられたコメントから推察すると、HEXO+のキャンペーン動画に登場するアクションスポーツ各界の著名人たちの言動が問題視されているようだ。 アンバサダーである彼らはあたかもHEXO+のデモ飛行を体験した上で賛辞を送っているように見える。しかし、その時点ではプロトタイプも満足に出来上がっていない。意地悪な見方をすれば、ダイエットサプリメントの誇大広告と変わらない。 公平に意地悪な見方をすれば、AirDogチームのやっかみにすぎない。先に100万ドルの大台に達したHEXO+君。メディア受けがいいHEXO+君。なんだかキラキラしているHEXO+君。まぁ犬でなくても噛みつきたくなるよな。 Not Going to... 携帯電話の電波やWi-Fiが届かない場所でもメッセージをやり取りできるgoTennaの予約受付が米国のサイトで始まった。 この無線デバイスを使うと、Bluetooth LEで接続したスマートフォン(iOSとAndroid対応)から専用アプリで他のgoTennaと繋がったスマートフォンとテキストメッセージ(最大160文字)や位置情報の送受信が可能になる。スマートフォンをトランシーバーのように使うことができる全く新しいサービスだ。別途通信会社と契約する必要はなく、利用は無料。使用範囲内は最大約80km。 サインペンを一回り大きくしたサイズのgoTennaをバックパックに入れておけば、電波が届かない山岳エリアでも特定の相手と連絡できる手段を確保できる。通常のコミュニケーションはもちろん遭難時にエマージェンシーツールとしてスマートフォンを活用できる優れもの。 雪山では、スキー場近くでも地形の影響で電波状況が突然悪くなることは当たり前。バックカントリーユーザーにうってつけの機器だが、残念ながら日本での使用は電波法令の関係で今のところ実現困難のようだ。入山規制の制度化よりも、こうした機器が使えるように規制緩和なり法整備する方が救える命の数は多いのだけどね。 参考記事:「圏外でもスマートフォンでメッセージを送受信できる無線デバイ… Read more

7 29, 2014

WR News #1

Room #7 2014年7月のニュース 社会面:Tiny Houseムーブメント/25年ぶりの大雪のオーストラリア/#KnowYourPark by 稲葉直幸 Tiny Houseのザックがテレビ司会者デビュー 床面積10平方メートルの「小さな家」を牽引してパウダーを追いかけるTiny House Tour。3シーズンのロードトリップを終えた”プロフェッショナル・スキーバム”の大工ザック・ギフィンの新しい仕事はなんとテレビ司会者。 7月から始まったケーブルテレビ番組Tiny House Nationのホストとして、全米各地のユニークなTiny Houseを紹介したり、Tiny Houseづくりを通じて夢を叶えたい家族を応援する。 ニューヨーク・タイムズのインタビューの中でザックは、Tiny Houseに人々が惹かれる理由を次の4つに分類する。フレッシュで冒険的なライフスタイル。何かに情熱を注いだり家族と緊密に過ごす空間に最適なミニマリズム。工業製品のトレイラーハウス同等の経済性。環境への低負荷。 photo: Michael Dyrland 物質主義的な生活に疲れた人たちや大切な人との時間を愛しむ者をやさしく受け入れる小さな家は、2008年の経済危機以降の米国で大きなムーブメントとなりつつあるようだ。 犬小屋と揶揄される日本の住宅環境だが、Tiny Houseのコンセプトはうけるのではないか。社会環境は似たような閉塞感に包まれている。 (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/all.js#xfbml=1"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk')); 投稿 by WHITE ROOM. ####25年ぶりの大雪にわくオーストラリア オーストラリア東部のスキー場[Falls Creek](http://www.skifalls.com.au/)が四半世紀ぶりの歓声に包まれている。6月下旬から断続的に大雪に見まわれ、7月17日ベースエリアの積雪深は150cmに達した。25年ぶりの記録更新だという。 普段はお隣のキュウイの高笑いを聞かされるオージーのスキーヤーだが、今年は逆の立場でアーリーシーズンを迎えたようだ。 (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/all.js#xfbml=1"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk')); 投稿 by Falls Creek. 歴史的な日に新雪を滑るスキーヤーたち。んーなんだかビミョー。オージーのニセコ詣での気持ちがよく分かります。 同じ東部のThredboスキー場も好調! ####ソーシャルメディアコンテスト#KnowYourParkがローンチ スノースポーツの事故による怪我から雪上復帰を目指す人を支援する非営利財団High Fivesの啓蒙キャンペーン[#KnowYourPark](http://highfivesfoundation.org/blog/2014/06/30/join-knowyourpark-instagram-ph… Read more

7 29, 2014

長期予報は暖冬にしようゼ!の巻き

Room #7 Chain’s Rule 嫌寒モードでみんなハッピー! by チェーン・マッキー いやー今日も暑いね。今年は冷夏だって言ってたの、誰だよ。気象庁しかいねーか。 週間天気予報だって当たる確率は5パー以下。予言の書レベルだぜ。長期天気予報なんて最初っから当てる気ねーよな。いーかげん止めればいいのに。外れるとぶーたれる奴にかぎって当った時はほめないしさ。 で、オイラも今年の冬の長期予報やってみたよ。靴とばしで。確率50パーだから気象庁のスパコン占いよりも優秀だぜ。当ったら感謝しろよ。 結果は暖冬だってさ。まいったね。もう新しい板買っちまったよ。気象庁が後追いで暖冬予報を出したら速攻でヤフオクに出そっと。 ちょ待て。当り外れで考えるからダメなんじゃね。自分の都合の良い方に当ることを期待すっから、外れたときのショックが大きいわけでしょ。だからさ、今年は暖冬ってことにしておいた方がいいのよ。いざ冬になってパウ三昧だったらスゲー嬉しいじゃん。パウダー所得倍増計画ってやつ。 気分の問題だけじゃなくて社会貢献にもなるぜ。早期予約で板の代金の振り込みを誘う大雪フレフレ詐欺の被害も減るからね。ちなみに、7月に入ってからGさん助けて詐欺が流行ってるらしいから、注意な。 「もしもし。あっオレ、チェーン。行きつけのショップのオーナーがさ、ナイショの値段で板を安く売ってくれるのよ。それも在庫処分価格のG3のテレビンEnzo付き。なのに今月のクレカ限度額いっぱいでさ。あー困った。ジーさん助けてよ」 それに暖冬説が広まれば、シロウトとガイジンが減って「平和」になるぜ。営業前のリフトポジションの領有権争いが下火になって、スキー場の世界秩序が安定すっから。手編みビーニー被ったネオパウの奴ら排斥に必死だから、まっ先に反寒デモやるね。 「なんかぁ今年は暖冬になるって駅前でビーニーの人たちが太鼓たたいて叫んでましたよぉ」 「そっかぁ嫌寒ムード流行ってんだー。ストームチェイサーやめて『嵐』の追っかけ全力でやろうかしら」 こんなシナリオもあるぜ。暖冬で人工降雪スキー場が潰れるデマが広がって、本当に倒産に追い込まれる。天然雪ファンダメンタリストのオイラ歓喜。  「暖冬であそこヤバいらしいよ。シーズン券買うの止めとこ」 「オレもやーめよ RT @chain_mck 暖冬であそこヤバいらしいよ。シーズン券買うの止めとこ」 「潰れたらシーズン券のお金払い戻しできるの? RT @chain_mck 暖冬であそこヤバいらしいよ。シーズン券買うの止めとこ」 「無理でしょ。買わないのがプロ RT @chain_love 潰れたらシーズン券のお金払い戻しできるの?」 風雪の流布だっけ?こわいねー。 なーんだ、暖冬予報だと良いことづくめじゃん。でもって、当り外れにこだわらない。そうすりゃ、みんながハッピーになれるんじゃね。 で、今日も猛暑だったわけ。おかげでガリガリ君のお世話になりました。つか今日も全部ハズレかよ。いーかげんにアタリ出ろよ! チェーン・マッキー プロフェッショナル・ダミーのメット右翼。映画『GODZILLA ゴジラ』のせいで今年の夏は愛国心ギラギラ。 「映画『GODZILLA ゴジラ』のヘイロージャンプ見た?完全にネクストレベルいってるぜ。JTホームズいい仕事してるわー」 WHITE ROOMのテキストは クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。   Room #7 コンテンツ一覧… Read more

7 29, 2014

La Chanchita

Room #7 Trip カスタムメイドな南米スキーバスツアー by 稲葉直幸 南米の旅で一番大変なのは交通の便といわれる。特に鉄道網はあまり発達しておらず、本数も少ない。目的の駅に着いてもスキー場はアンデスの山中。アクセスは容易ではない。主要な交通手段の長距離バスは身体にこたえる。 移動の困難も旅の醍醐味と言えばそれまでだが、アンデスの広大なバックカントリーを滑るためにも体力はできるだけ温存しておきたい。身体を休める宿にしても、知らない町で自分の条件にあった宿を探すのは苦労する。南米のスキー場の多くはベースエリアにスキータウンを持たず、リゾートホテルだけのところが多い。リーズナブルとはほど遠い。 南米スキートリップのこうした問題を解決するために、La Chanchitaバスツアーは生まれた。スキーヤーをターゲットに今シーズンから運行するこの大型バスは、乗客を目的地に運ぶだけでなく寝床も提供する。スキーヤーのリクエストに応じて広大な南米を旅する移動式ホステルがコンセプトだ。 1966年式ベンツのスクールバスを改造した車内には、ベッド6台にキッチン、トイレ、簡易シャワー、薪ストーブを備える。Facebookに投稿された改装中の写真には、木材をふんだんに使った居心地の良い空間が広がっている。滑って疲れた体を休めるには十分のように見える。 (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0]; if (d.getElementById(id)) return; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "//connect.facebook.net/ja_JP/all.js#xfbml=1"; fjs.parentNode.insertBefore(js, fjs); }(document, 'script', 'facebook-jssdk')); 投稿 by La Chanchita. 全てのトリップはアルゼンチン・パタゴニア地方バリローチェを起点に始まる。未開の土地を走るレトロなバスは雄大な風景に溶け込むだけでなく、南米を初めて旅するスキーヤーの不安な気持ちも溶かしてくれるだろう。 料金:一泊50ドル・七泊300ドル 料金にはバリローチェ空港やバスステーションへのピックアップが含まれる。ただしガソリン代は距離に応じて別途計上される。 最新情報は[Facebook](https://www.facebook.com/lachanchitargentina)で。 Website:[La Chanchita South America Tours](http://chanchitabus.wix.com/chanchitabus) 稲葉 直幸/medium@Naoyuki_Inaba 梅雨明けに大型荷物が突然届いてびっくり。一ヶ月前に予約オーダーした板だった。発送メールくらい送ってよ。新手の詐欺かとびびった。箱を持って二度びっくり。軽っ!次号#8で記事にするよ〜 WHITE ROOMのテキストは クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。   Room #7 コンテンツ一覧… Read more

7 29, 2014

パンツ早見表

Room #7 Tips 南米スキートリップにパンツは何枚いる? by 稲葉直幸 旅に出る時はできるだけ荷物を減らしたい。フットワークが軽くなる。長期間になるほどパッキングには戦略が求められる。 何を持っていくかリストアップする作業は楽しいよね。もう旅が始まっている感でワクワクする。一方、どれだけ持っていくか見積るのはめんどくさい。特にパンツや靴下など下着の予備はやっかい。洗濯回数によって必要枚数が変わるから。 たとえば10日間の日程の場合。徹底的に軽量化するなら1枚でもいいけど、毎日洗濯する必要がある(悪臭にしかめる他人の表情を気にしないなら話は別だが)。10枚なら洗濯の時間を省けるが、荷物は増える。 ベストな戦略は、帰宅したときに洗濯済みの下着がゼロに近くなるように洗濯回数と枚数を組み合わせること。10日間なら洗濯2回と4枚の組み合わせ。洗濯1回で済ましたいなら6枚が最適になる。 なに、準備で忙しい時にパンツ一枚のことでいちいち計算なんかしたくない? ごもっとも。そこでパンツ早見表の出番となる。 Pack Like a Nerdより 使い方は以下の通り。まず旅の日数(横軸)を選ぶ。次にパッキングするパンツの枚数(縦軸)を選べば必要な洗濯回数がひと目で分かる。 たとえば15日間ならパンツ3枚に対して洗濯回数6回、4枚では4回、6枚では2回など。目的地やバックパックの容量にあわせて好きな枚数を選べばよい。 金色の数字は帰宅時に洗濯済みの下着が0枚になる組み合わせ。最も効率的が良いが、コインランドリーがなかったり営業時間外で洗濯できないときの予備がないことを意味する。 なお早見表は次の前提で作られている。 洗濯時は下着を身につけている 最後の一枚を身につけているとき洗濯する なるほど便利だ。旅行以外にも仕事の出張でも重宝する。でも南米スキートリップでは役に立ちそうもない。あちこちにコインランドリーはないからね。ここまで紹介しておいてその結論はない? ごもっとも。でも事前の計画どおりにいかないから旅は面白い。それにパンツや靴下の(少々の)臭いはあまり気にならなくなる。土地の匂いや食べ物の香りの方に敏感になるから。旅の思い出はパンツの臭いとともに。 稲葉 直幸/medium@Naoyuki_Inaba 梅雨明けに大型荷物が突然届いてびっくり。一ヶ月前に予約オーダーした板だった。発送メールくらい送ってよ。新手の詐欺かとびびった。箱を持って二度びっくり。軽っ!次号#8で記事にするよ〜 WHITE ROOMのテキストは クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。   Room #7 コンテンツ一覧… Read more

7 29, 2014

FullCircleプロジェクト

Room #7 Make a difference 南米でコミュニティサービスに従事するスキー仲間 by 稲葉直幸 photo: FullCircle Project 大会や撮影で南米に渡るプロスキーヤーは多いが、ボランティア活動が目的の者はあまりいない。スーパーパイプのコンテストで競技生活を送っていたマット・フィリッピは、ストックの代わりにのこぎりや鋤を手にアンデスで3シーズン過ごした変わり種だ。 2010年、マットのアスリート人生が一変したのは前年に受けた靭帯の再建手術よりも、2月27日チリ中部沿岸を襲ったマグニチュード8.8の大地震だった。多くの家屋が破壊した地区に住む友人からその惨状を電話で聞かされたマットは支援を思い立つ。震災から復興を目指す人々が怪我から復帰を目指す自分の境遇に重なって見えた。 大会のために世界中をまわるマットの生活は充実していたが、現地の社会や人との繋がりに欠ける旅には物足りなさをおぼえていた。チリの大地震はプロスキーヤーとしての足元をはるか遠くから揺さぶった。 かつて訪れた地にプロスキーヤーとして何かできることはないか。社会奉仕とスキーをテーマにショートドキュメンタリーを撮るアイディアが生まれ、友人のアスリートやフォトグラファー、フィルマー、ミュージシャンをメンバーにFullCircleプロジェクトが結成された。 2010年8月、仮設住宅の建設事業に取り組む現地NGOの協力のもと、チリ・コンセプシオン郊外のラス・セリナスで倒壊した幼稚園の再建に従事する。 The FullCircle Project: Ep.1 "El Inicio" 慣れない大工道具を使って遊具づくりに精を出した9日間のボランティア活動を終えると、近隣のスキー場ネバドス・デ・チジャン(Nevados De Chillán)へと向かった。温泉保養地でもあるチリ有数のリゾートだが、震災の影響で客足が遠のいていた。 The FullCircle Project: Ep.3 "La Ola" コミュニティサービスとフィルミングの両立はFullCircleプロジェクトのコアをなす。「スキーに必要なのはリフトやスロープ、山だけじゃない。コミュニティをつくる人たちがいてスキーは成り立つ」(Powder)からだ。 後日、傷だらけになった手指の成果が地元のニュース番組で取り上げられた。真新しい幼稚園に通う子どもたちの表情が次のプロジェクトに駆り立てる。メンバー個々の経験をコミュニティに還元することを通じて共感や貢献、人との繋がりの種を蒔くことがFullCircleプロジェクトのミッションとなった。 翌年2011年の夏はペルーの高地で果樹園づくりに着手。近年送水路が整備され、大規模な農園開発が可能になった村マラス。それまでトラックで水や果物を運んでいた土地で自給自足の生活を目指し、住民の発案でりんごの樹の苗を植樹した。同じような環境にある近隣の地域社会の成功例となることが期待されている。 Episode 1 - The Arrival Episode 2 - Digging Deeper Episode 3 - Rooted 2012年はペルー・アンデス山中の村アマルでゴミのリサイクル施設を建設。標高3,600mの高地で2週間の肉体労働と寄付金3,000ドルの成果は、急斜面の痩せた土地で伝統的な農業を営むインカ帝国の末裔200世帯の村の環境改善に役立てられた。 Episode 1 - Pacha Mama Episode 2 - The Ceremony Episode 3 - Muyu Juntas'qa FullCircleプロジェクトの活動はウェビソードの形で公開されている。スキーと南米カルチャーをミックスしたショートドキュメンタリーで、楽曲もメンバーのミュージシャンが自宅の寝室で録音した。ボランティア活動の後ではスキーの撮影に2週間ほどの短い時間しか費やせなかったが、スキーや作品づくりの視野が拡がったという。 FullCircleプロジェクトでの経験はアマルの人が言うところの母なる大地とつながることだとマットはいう。農薬や化学肥料を使わず過酷な環境で作物を育ててきた村人のように、スキーヤーも雪山で自然の声に耳を傾けることで生き延びることができると。持続的な農業のためにリサイクル施設をつくったマットたちだが、与えるよりも得るものの方が大きかったようだ。 現在FullCircleプロジェクトは活動を中止している。南米で過ごした3シーズンは何も実を結ばなかったのか。個人的にはそう思わない。彼らが蒔いた種はやがて収穫の時期を迎え自分たちのもとに返ってくるだろう。 北半球の冬が終わり、南半球に冬がくる。スキーヤーと社会をつなげたFu… Read more

7 29, 2014

南米フリーライドキャンプ2014

Room #7 Camp Guide この夏、登って滑ってうまくなる4つのキャンプ by 稲葉直幸 photo: SASS Global Travel クイックサーチ スキルを磨く フリーライド SASS Ski with the Superstars フリースタイル Evolve Chile バックカントリーツアー SASS Ski with the Superstars セッションで盛り上がる Evolve Chile Ski with the Superstars 女性限定 Women’s Freeride Ski Camp with Ingrid Backstrom SASS WOMEN’SESSION SASS ARGENTINA 南米最大級のリゾート、カテドラル・アルタ・パタゴニアを拠点にフリーライディングの技術向上にフォーカスした8日間のセッションをシーズンを通して開催。ビッグマウンテン、ツリー、キッカージャンプ、バックカントリーツアーなどの当日のコンディションや目的に合わせてメニューを柔軟に組むことができる。スキー&スノーボード中上級者向け。雪崩講習もあり。 特別プログラム ミシェル・パーカーのウーマン・セッション(8/16-30) 18才以下のユース・セッション AIARE及びCAA Level1コース  フィルミング・映像編集講座 会場 カテドラル・アルタ・パタゴニア(Catedral Alta Patagonia) 期間 8/2-9/6 料金 ハーフセッション(8日間):$2,595〜 料金に含まれるもの:専用ロッジ宿泊・食事・リフト券・バックカントリーガイディング&コーチング・雪崩アウェアネス・バリローチェ空港送迎・バーベキュー その他 Jonesスプリットボードの試乗モデルあり Evolve Chile ティーンエージャー向けにフリーライドとフリースタイルのプログラムを提供するエル・キャンプが中心。アダルトセッションはビッグマウンテンの地形をもつパタゴニアのネバドス・デ・チジャンで開催。スキー&スノーボード中上級者向け。 通常プログラム エル・キャンプ(13-18才) アダルトセッション 会場 エル・キャンプ:バジェネバド(Valle Nevado) アダルトセッション:ネバドス・デ・チジャン(Nevados De Chillán) 期間 7月下旬〜8月下旬(計6回) アダルトセッションは7/27-8/3 料金 ユースキャンプ:$2,349〜(9日間〜) アダルトセッション:$2,899(9日間) 料金に含まれるもの:専用ロッジ宿泊・食事・リフト券・コーチング・陸上輸送 その他 エル・キャンプにはサーフセッションを含むも回ある。 アダルトセッションにはスノーモービルツアーやヘリスキーのオプションあり。 Ski with the Superstars 故シェーン・マッコンキーもコーチスタッフ陣に名を連ねていた有名キャンプ。ムービースターの案内でチリ・ポルティージョのオフピステを滑り倒す。クリス・ダベンポートからスティープスキー、マイク・ダグラスからパウダーライディングの技術を学べば、冬を前に大きく飛躍できるはず。女性コーチにはイングリッド・バックストロームとウェンディ・フィッシャーが参加。”ネクストレベル”を目指すスキー上級者向け。 会場 ポルティージョ 期間 8/9-16 料金 $2.550(宿泊費別) Women’s Freeride Ski Camp with Ingrid Backstrom MSPのスキームービーを中心に活躍するイングリッド・バックストロームをコーチに迎えた女性限定のフリーライドキャンプ。三回目の今シーズンはネバドス・デ・チジャンに会場を移してパワーアップ。オフピステやバックカントリーで滑る技術と知識をブラッシュアップしたい中上級者向け。 去年のキャンプ会場ラ・パル… Read more

7 29, 2014

アルゼンチン

Room #7 Area Guide 南米フリーライドのメッカ by 稲葉直幸 photo: Las Lenas 特徴 メジャーリゾートへは州都メンドーサかバリローチェの空港からアクセスが良い。旅費を節約するなら首都ブエノスアイレスから長距離バスを使う手もある。 ビッグネーム ラス・レーニャス Las Lenas 標高差:1200m  リフト数:11  コース数:40  近くの大きな町:メンドーサ(360 km)、ブエノスアイレス(1200km) http://www.laslenas.com/ 広大なビッグマウンテンの地形を擁するスキー場として長らく人気を誇る。スキー場トップにアクセスする悪名高きMarteチェアを降りれば、南米のみならず世界でも有数のリフトアクセス・スキーのパラダイスが広がる。スティープシュートが連なるワイルドな滑走環境に圧倒されること間違いない。 アルゼンチンでベストのスキー体験がえられるが、同時にワーストにもなる。Marteは強風や降雪、雪不足などで止まることが多い。スキー場全体がアルパイン地形で占められるため、天候が悪いとバーで時間を潰すしかない。周辺の宿泊施設は限られ、滞在コストは安くない。とはいえ、スキーバムも少なくない。長期滞在するなら裏技を嗅ぎつけたい。 バム達のひと冬の思い出。 カテドラル・アルタ・パタゴニア Catedral Alta Patagonia 標高差:1150m リフト数:38 コース数:43 近くの大きな町:バリローチェ 22km http://www.catedralaltapatagonia.com/ ゴシック教会を彷彿する峰々や神秘的な湖のパノラマが広がるパタゴニアの巨大リゾート。セロ・カテドラル(Cerro Catedral)の名前でも知られる。開業は1936年と古いが、段階的に開発が進み現在では南米最大級の規模を誇る。アルパイン地形のスティープラインの魅力はNubesリフトがオープンすると倍増する。美しい森のツリーランは嵐の日にうってつけ。ラス・レーニャスのように天気や運に泣くリスクは小さい。 アンデスのスキーリゾートには珍しくベースにビレッジをもつ。手頃なホステルやレストランに困らない。バリローチェを拠点にすればさらに選択肢が増える。狭いエリアに世界中の猛者が集まるラスレーニャスよりもアルゼンチンの文化や雰囲気を満喫できる。 ローカル Chapelco http://www.chapelco.com.ar/ パタゴニア地方にある中規模のファミリーリゾート。急斜面はないが、独特のツリーランを体験できる。拠点となるサン・マルティン・デ・ロス・アンデスの町は心地よいリゾートタウンの雰囲気に包まれている。 Los Penitentes http://www.lospenitentes.com/ 少しのハイクで中急斜面のバックカントリーにアクセスできる穴場の中規模リゾート。チリとアルゼンチンを繋ぐインターナショナル・ハイウェイ上あり、チリのポルティージョからも近い。 Cerro Castor http://www.cerrocastor.com/ 南米大陸の最南端部ティエラ・デル・フエゴにある新しいリゾート。 稲葉 直幸/medium@Naoyuki_Inaba 梅雨明けに大型荷物が突然届いてびっくり。一ヶ月前に予約オーダーした板だった。発送メールくらい送ってよ。新手の詐欺かとびびった。箱を持って二度びっくり。軽っ!次号#8で記事にするよ〜 WHITE ROOMのテキストは クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。   Room #7 コンテンツ一覧… Read more

7 29, 2014

チリ

Room #7 Area Guide チリ・パウダーの刺激を堪能する10のスキー場プラス1 by 稲葉直幸 photo: Portillo 特徴 沿岸寄りなので降雪量はアルゼンチンより全体的に少し多い。首都サンティアゴ周辺のスキー場はアクセスが容易。広大なアルパインエリアをもつが、全体的に地形はあまり急峻ではない。南へ下ると森林帯を持つスキー場があり、降雪量も増える。 ビッグネーム ネバドス・デ・チジャン Nevados De Chillán 標高差:1020m リフト数:8  コース数:28  近くの大きな町:サンティアゴ(160km) http://www.nevadosdechillan.com/ 以前はテルマス・デ・チジャン(Termas de Chillán)の名前で知られたチリのパウダースポット。チリの”Valley X”と呼ばれることも。 リフトでアクセスできるアルパインエリアはアルゼンチンのラスレーニャスに匹敵するとも。吹雪いている時は森林帯でツリーランが楽しめる。南米最長のリフト(2.5km)とコース(7.4km)を誇るが、強風によるリフト運休のリスクがある。 雨が降るときは土砂降りとなるほど気象の変化は激しい。それでもサンティアゴから丸一日かけて足を伸ばす価値あり。温泉保養地としても有名。 ポルティージョ Portillo 標高差:762m リフト数:12 コース数:34 近くの大きな町:サンティアゴ(142km) http://www.skiportillo.com/ 南米で最も名の通ったスキー場。外界から隔離されたリゾート空間は山上の豪華客船と呼ばれる。そのため人が少なく、ひとたび降雪があれば広大なアルパイン地形にノートラックが長時間保存されることとなる。 クレイジーな5人乗り”Come and Go”リフトRoca Jackも名物。1週間単位の宿泊パッケージが基本。滞在費を節約するならインカロッジ。 On The Road Episode X - Hotel Portillo 南米の”闇の奥”から帰還したSweetgrassクルーの”サマー”バケーション。 トレス・バレス Tres Valles バジェ・ネバド(Valle Nevado)、ラ・パルバ(La Parva)、エル・コロラド(El Colorado)の3つのスキー場の総称 標高差: バジェ・ネバド 815m、ラ・パルバ 600m、エル・コロラド 900m リフト数:バジェ・ネバド 13、ラ・パルバ15、エル・コロラド20 コース数:100 近くの大きな町:サンティアゴ(59km) 1980年代後半にフランスのリゾートを手本に設計され現在も開発が進むバジェ・ネバドにラ・パルバとエル・コロラドの3つのスキー場がリフトで繋がる。南米ではスキー場が同じエリアに集まることは珍しい。全体的にワイドオープンな地形は変化に富むが、スティープな斜面構成ではない。サンティアゴから日帰りできる距離にある。 バジェ・ネバド Swatch Skiers Cup 2012のベースエリアにもなった。 ラ・パルバ フォト&フィルムコンテストEye of the Condor開催でフリーライド界の注目を集める。 初代最優秀作品に輝いたのは[HAKUBA](https://vimeo.com/79225355)でおなじみDubsatch Collectiveチーム。 雪不足に悩まされた2013年。オール女性スキーヤーのIcelanticチーム。 エル・コロラド 車があれば、トップのゲートから道路に滑り降りてベースに戻るお手軽ツアーが人気。 ビッグマウンテンコンテストのChilean Freeskiing Championship開催地でもおなじみ。今年は8/20-25の日程で開催。 2013 The North Face Chilean Freeskiing Championships at El Colorado Highlights FWT2012チャンプのドリュー・タブッキーのお気に入り。 オプション Ski Arpa http://www.skiarpa.com ワイルドな地形とアコンカグアをのぞむロケーションがうりの家族経営のキャットスキー。そのポテンシャルはSubaru Freeski World Tour会場に選ばれたことでも折り紙つき。 オーストリア出身の元スキーインストラクターの父と今年6月にデナリ、フォレイカー、ハンターのアラスカ… Read more