7 29, 2014

WR News #2

Room #7

2014年7月のニュース

ギア:G3 Enzo生産終了/HEXO+とAirDogの不適切なライバル関係/goTenna

by 稲葉直幸

G3 Enzo生産終了へ

G3のテレマークビンディングEnzoが突然のThe Endを迎えた。

バックカントリースキーのコミュニティサイトEarnYourTurnsによると、ツアーモード付きのEnzoのみ今季からラインナップから外れるとのこと(G3のウェブサイトからもひっそり消えていた)。スムーズな蹴り上がりと操作性の優れたツアーモードを搭載し、満を持して投入されたEnzoだがわずか2シーズンの短命に終わった。

生産終了の理由は、「現在の販売ペースでは短期生産量でも売り尽くすには『何年もかかる』(G3販売責任者)」ほどの販売不振にあるとされる。なぜ売れないのか。

ツアーモード付きのテレビンディングよりも軽快で剛性のあるテックビンディングの台頭がその背景にある。軽量化を求めてテレマークからATセットアップに移行する人の流れがある中で、重量1,756gのEnzoは大きなアドバンテージをとれなかったのだろう。

ツアーモードを省いたEnzo Rは継続販売されることからも、ツアー用途としてはEnzoの設計思想は現在のトレンドから外れたものだといえよう。あるいは、Targa Ascentの後継機種としては時機を逸したともいえる。

元来はテレマークが本領を発揮するフィールドでEnzoはバックカントリーブームに乗るどころか、完全に蹴りだされた格好となってしまった。


HEXO+とAirDogの不適切なライバル関係

Room #6 Next Level Aerial Filming!で取り上げた自動追尾型ドローンHEXO+のKickstarterサイトに不可解なメッセージがキャンペーン終了目前に掲載された。

「競争は良いこと。ただし競争相手が良きライバルとは限らない」(Update #16)

7月14日、バッカー(出資者)専用ページのUpdate #16に投稿された文面には、「(同じコンセプトのドローンを開発中の)AirDogチームからマーケティング戦略に疑問を呈するメールが再三送られ、辟易している。”ライバル”の妨害行為に惑わさることなく、自分たちの仕事に専念しよう」と綴られている。一体どういう経緯と意図で書かれたのか戸惑うばかりだ。

AirDogチームからのメールの内容は公開されていないので、具体的にどんなやり取りがあったかは不明。両者の掲示板に寄せられたコメントから推察すると、HEXO+のキャンペーン動画に登場するアクションスポーツ各界の著名人たちの言動が問題視されているようだ。



アンバサダーである彼らはあたかもHEXO+のデモ飛行を体験した上で賛辞を送っているように見える。しかし、その時点ではプロトタイプも満足に出来上がっていない。意地悪な見方をすれば、ダイエットサプリメントの誇大広告と変わらない。



公平に意地悪な見方をすれば、AirDogチームのやっかみにすぎない。先に100万ドルの大台に達したHEXO+君。メディア受けがいいHEXO+君。なんだかキラキラしているHEXO+君。まぁ犬でなくても噛みつきたくなるよな。


Not Going to...

携帯電話の電波やWi-Fiが届かない場所でもメッセージをやり取りできるgoTennaの予約受付が米国のサイトで始まった。

この無線デバイスを使うと、Bluetooth LEで接続したスマートフォン(iOSとAndroid対応)から専用アプリで他のgoTennaと繋がったスマートフォンとテキストメッセージ(最大160文字)や位置情報の送受信が可能になる。スマートフォンをトランシーバーのように使うことができる全く新しいサービスだ。別途通信会社と契約する必要はなく、利用は無料。使用範囲内は最大約80km。



サインペンを一回り大きくしたサイズのgoTennaをバックパックに入れておけば、電波が届かない山岳エリアでも特定の相手と連絡できる手段を確保できる。通常のコミュニケーションはもちろん遭難時にエマージェンシーツールとしてスマートフォンを活用できる優れもの。

雪山では、スキー場近くでも地形の影響で電波状況が突然悪くなることは当たり前。バックカントリーユーザーにうってつけの機器だが、残念ながら日本での使用は電波法令の関係で今のところ実現困難のようだ。入山規制の制度化よりも、こうした機器が使えるように規制緩和なり法整備する方が救える命の数は多いのだけどね。

参考記事:「圏外でもスマートフォンでメッセージを送受信できる無線デバイスgoTenna 予約受付中、150MHz帯を使用」Engadget日本

稲葉 直幸/medium@Naoyuki_Inaba
梅雨明けに大型荷物が突然届いてびっくり。一ヶ月前に予約オーダーした板だった。発送メールくらい送ってよ。新手の詐欺かとびびった。箱を持って二度びっくり。軽っ!次号#8で記事にするよ〜

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Author: Naoyuki Inaba
URL: http://whiteroomski.com/articles/07-news-2
Tags: #News #07

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